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機械翻訳の結果

瑞海軍 1938年の艦隊整備に関する調査報告 解題

本稿は1938年、スウェーデン海軍部が政府宛に提出した艦隊整備に関する調査報告書をOCRを通してテキストデータ化したものをグーグル翻訳に素通ししただけのものである。ただし、一部に関しては適宜見出しを補っている(見出しのみ、当該部分は()で括った)。
瑞海軍 1938年の艦隊整備に関する調査報告 原文 - メモ置き場
瑞海軍 1938年の艦隊整備に関する調査報告 雑訳 - メモ置き場


古いタイプ打ち文章で裏写りなどもあるので、OCRを通した段階でだいぶ怪しい代物と化しており、それをスウェーデン語を全く介さない筆者が機械翻訳しているので、大体の雰囲気がつかめる以外の役には立たない。



文書は第二次大戦中のスウェーデン軍動向を総括する一連の文書に付録として収録されている。
具体的には第一簿冊の478~505ページとなる。メールアドレスを登録し、緑色のBildボタンを押すと閲覧とページ毎の画像ダウンロードが可能である。

調査報告の1ページ目。名目上国王に対する報告であるためか、文頭などに特殊な文体が用いられている

前年の政府決定により、瑞海軍部は1936年防衛決定による艦艇更新について意見具申を行った。
名目上の提出者はこの年に海軍作戦部長であったHelge Strömbäckである。

36年防衛決定はスヴァリエ級を中核とする現状を維持するものであった(老朽化し、かつ本来計画では4隻建造を予定されていたため代艦は前々から要求されていた)
この調査においては、
・スヴァリエ級を4隻の「装甲巡洋艦*1で代替する「修正案」
・この「装甲巡洋艦」を速度・水雷兵装を断念した「海防艦*2に差し換えるA案
・さらに小型の「沿岸防衛艦」8隻*3を整備するB案
軽巡6隻*4を整備するC案
・さらに小型の「水雷巡洋艦」8隻*5を整備するD案
の5案について、駆逐艦等の支援艦艇の構成に至るまで10年程度のスパンで戦力・コスト・耐用年数・人事から比較衡量を行っている。
その結果、大幅に高コストな装甲巡洋艦案より修正A案を推奨するに至っている。逆に全面的な水雷戦隊=軽艦隊化する案は逆説的なコスト高と能力不足を指摘して非推奨に留まっている。

末尾においてその範囲を超えると指摘しながらも、空軍力・沿岸砲力との比較も行っている。しかし38年という時勢を反映して、航空攻撃については、沿岸砲兵の一部肩代わりを期待しているが、戦訓が不足しており、かつ夜間攻撃が困難である点を挙げ艦艇の不足を補うものではないと結論付けている。

折しもこの後、いわゆるズデーデン危機によって欧州の緊張度は一気に高まり、1939年のWW2開戦へと至る。このためこの調査も結果的にはほとんどは机上論で終わり着手されることはなかった。要求の中から実現したものは、潜水母艦の更新(ただし商船改造であった)と、4隻の沿岸駆逐艦の獲得のみであった。
結果論から言えば、報告書が義務として強調したように「できるだけ早く決定を下す必要」があったし、既に遅すぎたともいえる。危機は計画案が模索した10年後ではなく、この翌年から始まるのである。

*1:主砲21cm×6 最大1万t

*2:主砲25cm×4 20ノット

*3:26cm×8/33cm×4 5000t

*4:15cm×8-9 34-36ノット

*5:15cm×6 38ノット